適応/口伝/SECIモデル
今日は夜中に目が覚めてしまい,そのまま残してしまったことを片付けています。たまたまYouTubeの関連動画で流れてきたTEDで,脳の構造が着実に変わっているなと感じました。
● 英語に適応し始めている
ここ最近4技能マラソンを自分で考えて毎日1時間取り組んでいます。毎日英語に触れる量はそれほど多くありませんが,これをやり始めてから明らかに,そして急速に英語が理解できるようになり始めています。
TEDを初めて字幕なしで見てみて,前よりも聴いて理解できる量が増えていると感じます。進歩というか,脳が変化している感じを受けます。
こうなるとこの後の学習効率がぐんと上がることが予想されます。今までは目で見た文しか発音練習できなかったものが,英語を見なくてもある程度発音できるようになるからです。
● 口伝の方が速い
考えてみれば,学習は文章でやるよりも口伝の方が速い場合も多々あります。芸術分野などは特にそうです。これは運動記憶に関わる分野に言えることだと思います。伝統芸能や職人技術などは「目で見て学ぶ」「感じる」方が圧倒的に習得が速いのは容易に想像できるかと思います。
● SECIモデル
経営学の分野でSECIモデルというのがあります。日本を代表する経営学者である野中郁次郎先生が提唱した組織学習のモデルです。以下が基本要素です。
Externalization(表出化):暗黙知から形式知へ
Internalization(内面化):形式知から暗黙知へ
これらの頭文字をとってSECIモデルとされます。暗黙知というのは,文書化されていない知識です。簡単にいえばマニュアル化できない知識ですね。職人の技術などはこれにあたります。形式知はその逆です。
つまり,文書化されていない知識を他者が見て学び,その文書化を試みます。文書化すれば多くの人に伝えやすくなりますから,マニュアルとして形式知化するようになります。その実践を通して,個人の新たな発見が誘発され,それがまた暗黙知として存在するようになり…というサイクルができます。このようにして組織の知識は蓄積されていくのです。
4技能を操るとは,このサイクルを一人で回すことなのかもしれません。身体知を暗黙知とし,それを読み,書くことで形式知化し,学習スパイラルを生み出していく。こう考えると,4技能をバランスよく勉強することは学習の要であるように思います。
最近話題になっていますが,大学入試でこれを活用すべきかどうかは全く別の話です。
We must be the change we wish to see in the world.
Gandhi