コンテンツ/主題/脱線

だんだんと暗い気分になってきましたが,最後は明るく。

 

● コンテンツの重要性

コンテンツの重要性を良い意味で思い知る機会がありました。授業ではある知識を教えるときに,テーマを決めて,パッケージングします。それを日々アップデートすることで,授業を商品化し,改良しているのですが,それがガチっとはまったときはやはり反応が良いです。今週はとても良い調子で来ています。マインドも大事ですし,デリバリーも大事ですが,コンテンツはやはり大事だなあと感じる3日間でした。

 

● 主題の設定

良いコンテンツ作りの第一歩として,まずは主題の設定から始めます。何を理解してほしいのかをまず決めるのですね。つまり,B地点はどこかです。これを決めて初めて,そもそもそれをやる必要があるのか,B地点は遠すぎやしないかなどを考え始めます。そこまでのステップはどう踏むのかなども大事ですが,それもすべてB地点が決まってこそ始まる議論です。

 

● 脱線の醍醐味

主題が決まったら,それを軸にいろいろな知識を入れていきます。しかし,脱線を入れすぎて主題がぼけてしまっては本末転倒です。脱線は楽しいですが,ほどほどに。しかし,脱線が見事に主題の理解に役立ったとき,その場にいる全員で高揚感を感じることもあります。ああいった時間をどの場所でも増やせるように,工夫していきたいと思います。

 

Simplicity is the keynote of all true elegance.

Coco Chanel

 

 

脱線市長の政ごと―故郷づくりの想いを次世代へ

脱線市長の政ごと―故郷づくりの想いを次世代へ

 

 

多様/共通理念/困難

さらにシュワブ氏から学ぶことがあります。

 

● 多様な概念

第4次産業革命では,AIが社会に根付いてくることになります。落合陽一は「デジタルネイチャー」と呼んでいますが,そうした時代がくることはほぼ確実でしょう。そのような時代に直面する課題についてシュワブ氏は語っています。1つは地政学です。一極から多極に移行する時代において,多様な概念をどうすり合わせていくかを問題としています。

 

● 共通理念という幻想

共通理念というものはありえるでしょうか。世界が一つになることを望んでいる人はきっと多いでしょう。私もそのうちの一人です。しかし,第4次産業革命の時代に,世界が多極化すれば,それぞれの概念がぶつかり合うことになります。ドイツでは移民を受け入れるようになってから犯罪が増えたという情報もあります。ヨーロッパ各地でイスラム国によるテロもありました。武力行使が許されるべきでないのは言うまでもありませんが,ここで言いたいのは,国連を作り,世界を1つにと叫んでいる地域が今狙われているということです。果たして共通理念というのはありえるのでしょうか。

 

● さらに困難に

これまでは異なる民族や宗教などの文化間での闘争でした。これからはAIがそこに入ってくることになります。まったく同じ立場で語れるかどうかは分かりません。しかし,もし仮にAIが我々人間と同じ立場になったとして(例えば2045年),もしかしたら人間はAIを敵とみなし,一致団結するかもしれません。共通の敵が現れたときに,人は一致団結することが多いからです。一方で,それは,私たちの望んでいたOne Worldなのでしょうか。もっともっと考える必要があると感じています。

 

In the middle of difficulty lies opportunity.

Einstein

 

 

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

 

 

発展/ルーツ/アップデート

暑い日が続きそうですので,体調管理はしっかりと。

 

● 発展の過程

前回の記事でメモしていたシュワブ氏による発展過程について思うところを書いておこうと思います。

人間が自分たちを世界の中心に置いた時代から,実はそうではないと気づき,自らの意思決定も自己以外の要素に大きく影響を受けてなされると気づいてきた,という風にまとめられると思います。西洋思想では「自然は支配するもの」であり,自然は「調和するもの」と考える東洋とよく対比関係に置かれますが,こうした見方はかなり以前の見方なのではないかと思いました。

 

● ルーツはたしかにそうかもしれないが…

こういった話はよくあります。たとえば,京都人は本音と建前を使い分ける。言っていいることと実際の行動は違うから気をつけろと関東ではよく聞きます。昔はたしかにそうだったのかもしれませんし,今でも一部ではそういう部分もあるでしょう。しかし,これは関東人でも同じような人はいますし,おそらくどの地域でもこのような人はいる。そして現代において未だそういった風習というか気質は残っているのかと疑問に思います。

 

● アップデートする

京都の例は実際のところはどうなのか検証していないのでわかりませんが,情報をアップデートせずに語ってしまうことへの恐れがあります。変化を知らずに,聞きかじったことを事実と決めつけて偏見を持って接したくはないものです。しかし,火のないところに煙は立たないという言葉もありますから,やはり実際に自分の眼で見て,その場その場で判断していくことが重要だと思います。断片的な情報はあくまでも参考資料であるという意識をもって生活した医と思います。

 

Seeing is believing.

 

 

調べるチカラ 「情報洪水」を泳ぎ切る技術

調べるチカラ 「情報洪水」を泳ぎ切る技術

 

 

時代/コペルニクス/第2次

ワールドカップの予選リーグでドイツの敗退が決まってしまいました。ドイツ語を勉強していたので残念に思っています。なぜか,ドイツ語の勉強意欲がわいています。

 

● 時代は変わる

2018年5月8日の日経新聞6面オピニオンでの,世界経済フォーラム(WEF)のクラウス・シュワブ氏のインタビューがおもしろかったのでメモしておきます。

 

「私の考えで言えば,第1次はコペルニクスガリレイの時代,第2次はダーウィンの時代,第3次はフロイトの時代だ」

 

コペルニクスの時代

コペルニクスがいたルネサンス期は『古典の復興・再生』と言われた。言い換えれば,ルネサンスは人類が人間を中心に据えて考え始めた時期。『地球は宇宙の中心ではない』ことを知り,科学に目覚めた画期的な時代だった」

 

● 第2次,第3次へ

「人類による『自己定義革命』はその後,『人間は生物学的進化の一部である』ことが発見された第2次に進む。第3次では『我々の意思決定が意識的ではなく,無意識に大きく影響されつつなされている』ことを理解するところに到る」

 

He who moves not forward, goes backward.

Goethe

 

 

第四次産業革命 ダボス会議が予測する未来

第四次産業革命 ダボス会議が予測する未来

 

 

プレトニョフ/反田恭平/火の鳥

キリンビールはあまり飲みませんが,久しぶりに飲むと「一番搾り」は美味しいですね。たまに家で飲む時間がとても好きになってきています。

 

プレトニョフを聴きに行く

ミハイル・プレトニョフを聴きに行ってきました。ロシア・ナショナル管弦楽団の演奏で,生で聴いたことはなかったのですが,しびれました。また,ピアニストの反田恭平のチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」も最高でした。一気にファンになってしまいました。

グラズノフ組曲「中世より」から「前奏曲」が最初に演奏されました。これはまったく聴いたことがありませんでしたが,始まりのピッタリの曲でした。ゲーム好きの方はとても気に入ると思います。

 

● 反田恭平の超絶技巧

続いて,反田恭平が入ってきてチャイコフスキーが演奏されました。チャイコフスキーは大好きな作曲家の一人なので,それだけでも楽しみだったのですが,反田恭平のピアノは聴いたことがなかったので,こちらも楽しみでした。生の反田は写真よりも良い意味で少し太っていたので,まだ若いのですが貫録がありました。

チャイコフスキーの演奏ももちろんよかったのですが,アンコールで弾いてくれたモーツァルトの超絶技巧には感激しました。初めて生で超絶技巧を見て,一気にファンになってしまいました。

 

● 「火の鳥」も

最後はストラヴィンスキーの「火の鳥」でした。ストラヴィンスキーの音楽は現代音楽に近いのでとても聴きやすいです。そして緩急が激しいので飽きることもありません。聴いているとわくわくしてくるので,それを生で聴けたのは良かったです。

全体的にバレエなコンサートで,終わった後はまだまだ聴き足りないと思うぐらい楽しく,あっという間の時間でした。今週もまたコンサートに行きますので,楽しみにしています。

 

At the touch of love, everyone becomes a poet.

Plato

 

 

ベスト・オブ・チャイコフスキー

ベスト・オブ・チャイコフスキー

 

 

予選グループ/検証/事例

今日は休みでした。だいぶ更新が滞ってしまいましたが,書きたいことはたくさんあります。

 

● 予選グループも大詰め

早いもので,ワールドカップの予選リーグももうすぐ終わります。決勝トーナメントに進出するチームがだんだんと出そろってきました。アルゼンチンがどうなることかと思いましたが,土壇場での強さを見せました。予選で苦戦したチームが決勝トーナメントでは見違えたような強さを見せることもありますから,サッカーは分からないものです。私はフランスとイングランドを応援していますので,両チームには頑張ってほしいです。もちろん,日本の優勝が一番ですね!

 

SDGsの検証

このブログでも少し紹介したことのあるSDGsですが,2019年に検証が行われるようです。最初の4年間はスタートアップとの位置づけだったようで,2019年9月の国連総会でその進捗を検証するようです。

17の目標のそれぞれがどのように達成に向けて取り組まれているのか,また,各目標間で進捗の差異はどのくらいあるのか,評価方法は,など,気になるトピックが多々あります。来年の9月を楽しみに追いかけていきたいと思います。

 

● 事例を追いかける

SDGsの事例をもっと追いかけていきたいと思います。国内でもかなり多くの企業が取り組んでいます。企業に限らず,産官学それぞれで取り組みが行われているようです。その事例を,一つ一つ追いかけていきたいと思います。本ブログでも,それらを簡単に紹介する機会が増えていくと思います。

 

The only way to have a friend is to be one.

Emerson

 

 

緊張感/新刊/ブルーオーシャン

昨日はなかなか忙しかったのですが,無事仕事がひと段落しました。今日もまた怒涛の一日ですので,頑張っていきたいと思います。暑いですから,夜のビールが美味しそうです。美味しく飲めるように全力で頑張りたいと思います。

 

● 楽しみながらも緊張感

勉強は楽しくやることが一番成果が出るコツであるという思いは変わりませんが,緊張感がなさすぎるのも問題です。そもそも集中していない可能性が高いからです。特に授業で人数が多くなれば多くなるほど気を配らないといけません。講師の側には,そこにいる全員の注意を自分の話に向けさせる責任があります。しかしそれほど簡単な話ではありません。

やり方はいろいろとあります。従来多くの人がやってきたのは,怒りをぶつけるということです。恐怖心を与えると言ってもいいかもしれません。もちろん時には必要でしょう。しかし,それでは楽しさが奪われてしまう。答えは出ませんが,楽しさと注意力は両立しないわけがありませんから,どのような手段があるかを研究したいと思います。

 

● 続々と新刊

本屋さんに行くことは多いのですが,昨日は2冊読んでみたい本を見つけました。そこで買ってしまうと重いので,Amazonで注文しました。本屋さんには潰れてほしくないという思いがありつつも,消費者目線ではケースバイケースです。

1冊はチャルディーニの「PRE-SUASION:影響力と説得のための革命的瞬間」です。「影響力の武器」は多くの人が読んでいるかと思いますが,その著者の新刊です。これを機に心理学についてまた勉強したいという思いが強くなってきました。

 

PRE-SUASION :影響力と説得のための革命的瞬間

PRE-SUASION :影響力と説得のための革命的瞬間

 

 

 

ブルーオーシャンのその先へ

2冊目は,こちらはもう届いたのですが,キムの「ブルー・オーシャン・シフト」です。こちらもベストセラーになったブルーオーシャン戦略の著者の新刊です。ブルーオーシャン戦略はいたるところで耳にしますが,その先どうなったのか,著者の目線から述べられている(であろう)楽しみな一冊です。今日からさっそく読み始めたいと思います。

 

 

 

The oldest, shortest words - 'yes' and 'no' - are those which require the most thought.

pythagoras